瀾書道会 秋の研修会

 日    程: 令和6年10月6日(日)日帰り研修旅行

 研修先と内容: 山梨県

          ①大門碑林公園 15基の名碑見学 拓本体験

         ②甲州雨端硯本舗 硯制作の見学 雨宮静軒・弥兵衛・弥太郎、三代の逸品を鑑賞

         ③西嶋和紙・西伝製紙 和紙製造の工程を見学 紙漉き体験

 参 加 者 : 17名

              

日蓮宗の総本山身延山久遠寺があり、古くから書に必要な紙・硯の生産地として有名な山梨県は、書道人にゆかりのある市川大門に、中国の代表的な碑を集めた「大門碑林公園」があります。

今回の研修会では、大門碑林公園や、硯と紙の生産者の方からのお話しや、製造過程を見学旅行として企画しました。

① 大門碑林公園  

大門碑林公園は、復元とはいえ、書道史上重要視されている碑が15基もあり見応え満載。さらに普段なにげなく使用している硯や紙が、長い歴史と伝統・職人の方の優れた技術から成り立っていることを知り、大変有意義な研修となりました。

中国名碑の復元15基が並ぶ園内   碑は保護のためケースに入っているが、間近で写真撮影も可能            拓本体験

                                                                                

② 甲州雨端硯本舗

硯の歴史は初代雨宮孫右衛門が元禄三年(1690年)身延山参詣の途中、早川の河原で黒い石を拾い、硯としたことから始まるとされる。 

雨畑(あめはた)硯は一般名で、八代鈍斎の頃、その技術と品質を評価され、雨宮家で作硯されたものは「雨(あめはた)硯」の号となる

祖父雨宮静軒・父弥兵衛・子弥太郎の親子三代にわたる硯の逸品を拝見しました。                                                                             

「雨端硯」は雨宮弥兵衛家の号     祖父雨宮静軒氏の業績を記して  石のキメが細かく端正な趣の硯   長柄ノミを肩で押しながら削石

                                                                           

③ 西嶋和紙・西伝製紙

西嶋和紙は400有余年の長い伝統と様々な技術、素材改良により優れた書道用紙、画仙紙の産地として認知されるようになる。 

手漉き和紙の工房 「西伝製紙」を訪問し、全工程を職人の方お一人でおこなっている製造工程を見学、また和紙の手漉き体験もしました。                                                                         

    紙の原料となるミツマタ     手早く均一に熟練の技で手漉き    約200枚の紙を圧縮して乾燥     紙を一枚ずつ剥がして乾燥                                                                        

      手漉き体験         紙の乾燥体験・刷毛で素早くしわを伸ばす